館長ノート

ふっとつ?

「第34回国民文化祭にいがた2019」と「第19回全国障害者芸術・文化祭にいがた大会」。ふー、フルネームで書くと本当に長いので通称にします。「国文祭」と「障文祭」が新潟でもうすぐ始まります。これを書いている今日が913日で、16日が開会式となります。

私は新潟市の職員ということになりますが、新潟県から頼まれて障文祭の企画展を監修することになりました。会議で言いたい放題していた結果、やることになったのが、「つくる いきる はじける ふっとつ障害者アート!」という展覧会です。障害のある方のアートを街に開いていくことを目的に、万代シティと古町の二会場でやります。ちなみに「ふっとつ」は「盛りだくさん」という意味だそうで、「文化ふっとつ新潟!」が全体のキャッチフレーズです。

万代シティは、「ビルボードプレイス2」という若者が集まるような商業施設の一角です。隣には「新潟市マンガ・アニメ情報館」というスペースがあって、同じ14日に「小畑健展」も始まります。《DEATH NOTE》のリュークとは戦いたくないので共同戦線で観客を増やしたいですね。

古町の会場は「新潟三越」です。20203月に閉店という発表を聞いて、県の担当にできたら三越でやりたいと希望を述べていました。街に開くことの意味は、いつの間にか作品を目にする人を増やしたいためです。そのため三越では、1階から6階までの各フロアに作品を点在させました。閉店後、三越の記憶とともに「不思議なもの」、「面白いもの」を見たというような記憶が重なってくれたらと願っています。

新潟三越で展示中の藤岡祐機作品

展示は鹿児島のしょうぶ学園、大阪のアトリエ・コーナス、滋賀のやまなみ工房、埼玉の工房集といった全国に、あるいは国外にも知られた施設のアーティストから、個人で活動している人まで、格段に増えてきた障害のある人のアートを含む展覧会でよく呼ばれるような人を中心に構成しています。新潟ではそういう機会があまりなかったらしいのと、準備期間が半年しかなかったため、信頼関係の築けている(と私が思っている)施設や個人に出品をお願いしたためです。それぞれまとまった点数をお願いし、現代美術のグループ展と同じようにする意図がありました。出品者は多いが一人の作品数が少ない、全国公募展は別に行われますので、美術展らしい企画が一本あることに意味があるだろうと思っています。

914日から1014日までの会期です。お近くの方も遠くの方も是非ご覧ください。

あっ、美術館の「きたれ、バウハウス」は923日までです。こちらもよろしく。