新潟市美術館ブログ

この夏は「きたれ、バウハウス」!

立秋はすぎたものの、大変暑い日が続いている新潟市。
そんな中、83日(土)より「きたれ、バウハウス」展が好評開催中です。

「バウハウス」は、今からちょうど100年前の1919年に建築家ヴァルター・グロピウスが開校した造形芸術学校です。各国で100周年のイベントが催されるなか、同じく周年を記念し開催される本展のポイントは、バウハウスが「学校」だという点。
造形芸術学校と聞いて、皆さんはどんな授業を想像するでしょうか。デッサンの特訓や絵画の技法について?…バウハウスに入学後、最初に受ける基礎教育課程の授業は、そうした想像を超えるような、大変ユニークなものでした。教えていたのは、ヴァシリー・カンディンスキーやパウル・クレーといった当時の代表的な芸術家たち。第1章から2章にかけて、彼らがしていた授業についてご紹介しています。さらに実際に授業を体験できるコーナーも展示室の内外にご用意していますので、こちらにもぜひお立ち寄りください。

展示をよくよく見ていくと、教師陣がねらいとしたポイントが少しずつ分かってきます。
これらの授業がどんな風に生徒たちに吸収され、展開されていくかは、第3章以降の作品を通して見ることが出来ます。
基礎課程の後、生徒たちは個人の適性に応じて、家具工房・陶器工房・壁紙工房・舞台工房…など様々な専門課程に分かれます。並んでいるのは、今見ても洗練され、手元に置きたくなるようなデザインの数々。現在のアートやデザインに影響を与えたバウハウスデザインを、実物の作品で感じ取っていただければ幸いです。

最終章ではバウハウスに留学した日本人学生4人についてもご紹介しています。彼らについて貴重な資料と共に全員を一堂に紹介するのは初めての機会です。

「きたれ、バウハウス」は9月23日(月・祝)まで。期間中にはイベントも多数予定しています。
詳しくは展覧会ページをご覧ください。

この夏、バウハウスに体験入学した気持ちで、展覧会をお楽しみください!
ご家族と・ご友人と、ぜひ美術館にお出かけください。