新潟市美術館がめざすもの

新潟市美術館がめざすもの-今後の運営方針-

政令市にふさわしい、市民に開かれた個性あふれる美術館

1. 発見する美術館

新潟市美術館は,開館以来,近現代の優れた作品を収集・展示してきました。こうして培われたコレクションに加えて,新潟市は地域の多様な文化資源や豊かな自然環境に恵まれています。これら先人たちの遺産や自然の賜物である環境を常に意識し,「あるもの」を活かすとともに,埋もれている知を掘り起こし,光をあて,独自な発信をしていきます。「みる」ことを通じて,新たな価値を「発見する美術館」をめざします。

2. 学べる美術館

学校教育との連携を通じて,新潟の未来を担うこどもたちが美術に触れる機会を積極的に設け,想像力と感受性を養います。また,「つくる」ことを体験するワークショップ,美術について「語る」美術講座やギャラリートークなど,多彩な教育普及プログラムを通じて,「市民の学習の場」を一層充実させます。あらゆる世代の市民が美術を通じて世界と人間について「学べる美術館」をめざします。

3. 生きている美術館

美術品を静かに鑑賞するだけではなく,音楽,ダンス,文学,映画,デザイン,ファッションなど,さまざまな芸術が交差し,アイディア豊かなイベントがにぎやかに繰り広げられる場。訪れるたびに心躍るなにかに出会える,そんないつも動いている,「生きている美術館」をつくりだします。

4. つながる美術館

美術館は市民のひとりひとりが未知の作品世界や作者と出会う場であると同時に,市民同士が出合い,交流する場でもあります。そうしたつながりは次々に外へ向かって広がっていくはずです。美術館は自らを外に開き,新潟市の他の文化施設,民間の諸機関とつながり,連携し,地域全体の文化振興に貢献していきます。

5. 信頼の美術館

美術館にとってあたりまえのこと。市民の宝である収蔵品を安全に管理し,未来に伝えていくこと,展示室の環境を美術品にとって安定した良好な状態に保つこと,こうした美術館活動の根幹を成す業務を確実に遂行していきます。ハード,ソフト両面において,高い質を保ち,国内外から信頼され,市民が誇れる美術館を実現します。