「阿部展也―あくなき越境者」6月23日(土)より開幕します!
これからやってくる夏に向かって、日差しが強くなってきています。
展示替えの休館期間を利用して、美術館の庭の屋外彫刻たちもピカピカにしてもらいました。
そんな6月も後半にさしかかった23日(土)より、阿部展也展がスタートします!
阿部展也(あべ・のぶや)は、1913年新潟県五泉市に生まれました。
画家として活動をはじめて以降、シュルレアリスムからアンフォルメル、幾何学的抽象と目まぐるしく画風を変化させ、サンパウロ・ビエンナーレを始めとした多くの国際展へ出品します。
1971年に58歳という若さでイタリア・ローマにて客死するまで、世界を所狭しと駆け回り、まさに「あくなき越境」を遂げました。
今回の展覧会では、当館のコレクションを核とし、全国の美術館や所蔵家から作品が集められました。その数、大小合わせてなんと約550点。
日通の作業員の方と当館学芸員、力を合わせて作業にあたりました。
また、322点に及ぶ手描きの制作メモを全点公開するのは、当館が初めて!1950年頃に多く描かれた人間像の秘密が、ここに隠されているかもしれません。
一つひとつはとても小さい下絵ですが、じっくり見ていくと展示中の完成作に与えた影響を随所に発見できるはずです。
画風が次々に変化した阿部展也の全体像は、なかなか掴みづらいと思われるかもしれません。
ですが、モチーフや技法の多彩さは見ていてとてもワクワクしますし、現状に満足せずに新たな技法を追い求め、当時のアートシーンに鋭敏な反応を見せるその感性は目をみはるものがあります。
ぜひ展覧会で実物をご覧ください!