新潟市美術館ブログ

【川村清雄展】ナガタカをクエストしました

川村清雄展』会期中の最初のイベントが、11月8日(日)の朝から開催されました。題して「ナガタカ・クエスト」。初代新潟奉行にして、川村清雄の祖父・川村修就(ながたか)の記憶を、美術館周辺の徒歩圏内に探りました。案内人は野内隆裕さん(日和山五合目館長・路地連新潟メンバー)、新潟のまちあるきのパイオニアです。そして我々は、野内さんのカリスマっぷりに驚嘆させられることになったのである。

日頃は決して意識されないような、砂丘地ならではの起伏に富んだ地形の把握。随所に残された、歴史の痕跡の解読。その繊細にして大胆な語り。新潟の都市空間が、ぼくたちの脳内で壮大な冒険の地図として一挙に展開される体験。ガイドという知的エンターテイメントの、めくるめく世界。この人、プロですわ……。

20151108_091404

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

あいにくの雨ながら、最初からアツくとばす野内さん。ハンパない新潟愛の波動がびしばし。

 

20151108_093025

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

新潟最古の料亭「行形屋」(いきなりや)そばの「地獄極楽小路」で、ぼくたちに道を指し示す野内さん。

 

20151108_093849

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

住宅街に忽然と現れる松の巨木。その下で、いっそう熱を帯びる野内さんのトーク。これは、修就の時代からの古木か?

 

20151108_095054

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

西海岸公園の川村修就像の前で、傘もささず修就の偉業を語る、そして語り続ける野内さん。

 

20151108_102846

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

ザ・新潟な、とっておきの風景。市街を見渡す高台で、ぼくたちに道を指し示す野内さん。

 

20151108_102523

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

参加者全員から「おおおおお」と声が上った風景。砂丘地ならではの急勾配!階段!これはご近所の冒険!

 

 

 

20151108_111943

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

慶應2年(1866)鮮魚仲買商として創業した老舗料亭・大橋屋さん。川村修就の下屋敷跡です。ここでの案内は、エレガントすぎる女将・大橋慶子さんにバトンタッチ。

 

 

 

20151108_114516

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

大橋屋本館・亀の間にて。大橋屋本館の竣工は昭和10年(1935)、めくるめく昭和バロック空間。女将さんのはんなりトークから、ジワジワとにじみ出る、伝統の護り手としての情熱。みなさん無言&夢中。

 

20151108_115226

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

大橋屋さんの真裏には、フクヤ菓子舗さん。すでに営業はやめておられますが、ご主人は「第1回全国カステラ大品評会」で総裁賞を受賞したこともある新潟の老巨匠パティシエ。修就が新潟に伝えたと言われる南蛮菓子「新潟奉行菓」(かつては「関の戸」とも)を作り続けておられました。店を守っていたご夫婦の、福々しい笑顔での出迎えに感激しました。

 

20151108_133609

<h2>1</h2>
<p>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お昼ごはんのあと、ご希望の方が再集合。担当学芸員が川村清雄展もごあんない。修就とその孫・清雄は、どうつながっていて、どうつながっていないのか。もっともっとという巧みなリクエストに乗せられて(皆さんタフでした)予定時間を越えてのお話になりました。

ご参加の皆さん、温かくお迎え下さった訪問先の皆さん、取材に来て下さったNSTのお2人、そして、すばらしいガイドをして下さった野内さんに、厚くお礼を申し上げます。

さて、『川村清雄展』の次回イベントは、11月14日(土)午後2時より、丹尾安典さん(早稲田大学文化構想学部教授)のレクチャー「川村清雄、人と仕事」です。調べる・考える・語る、丹尾先生の3本柱の至芸を堪能できる機会です。ぜひご参加を。