夜の美術館にようこそ。
新潟市美術館では、今週8月10日(月)から16日(日)まで、1週間限定で午後8時までの夜間開館を実施しています。丁度、お盆の時期にあたり、夕涼みがてら普段と違う夜の美術館を覗いてみてはいかがでしょう。
首都圏の美術館、特に足の便のいい中心部の美術館では、毎日、あるいは金曜、土曜など、日を決めて通年で夜間開館を実施しているところがあります。勤め帰りのサラリーマンやOLがリラックスして、比較的すいている美術館内でゆっくりと鑑賞しているさまはなかなか良いものです。でも地方都市、特に新潟のような冬の気候がきびしい土地では、通年で夜間開館を行ってもどれだけお客様に来ていただけるものか、なかなか難しいところがあります。だったら、夏の時期に期間限定で、試してみてはどうだろう。ということで、今回思い切って、夜間開館に踏み切った次第です。
一昨日、昨日は「おんがくの夕べ」と題して、ソプラノの笹原美香さん、ピアノの岩下周二さんをお迎えし、常設展示室前ロビーでコンサートを開催しました。開演の6時半には、まだ空に青が残り、セミの声が聞こえていましたが、笹原さんの歌うイギリスやイタリア、日本の歌曲が朗々と響き渡るうち、とっぷりと陽も落ち、夜に包まれました。つきあたりの壁に掛かったピカソの静物(ギターが描かれています)と音楽が絡み合うような、美術館ならではのコンサートが実現しました。学芸員とのトークや、こどもたちの飛び入り参加も交え、とてもアットホームな雰囲気で、お客様も心から楽しまれているように見えました。外に出ると、美術館は照明に照らされ、普段と違うきらびやかな装いで、とても新鮮に見えました。
カフェ、ミュージアムショップも8時まで営業、割引などの限定サービス実施中です。そして、「おんがくの夕べ」も、14日(金)はピアノの関敦子さん、15日(土)はピアノ関田桂子さん、チェロ大石航さんの演奏で、それぞれ開催します。ちょっと気取った夜の美術館、ぜひご体験ください。
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