「艶美の競演―東西の美しき女性 木原文庫より―」、まもなく閉幕!
10月31日より開幕しました、艶美の競演展の会期も、残すところ一週間を切りました。
本展は、埼玉県在住の木原眞人氏が所蔵するコレクション「木原文庫」より、選りすぐりの近代日本画91点を紹介するものです。
日本画-特に美人画というと、あまり馴染みがない…という方もいらっしゃるかと思います。
そこで今回は、本展の見どころをお伝えします!
まずは、三都それぞれの画家による女性表現の違い。本展では、東京の鏑木清方、大阪の島成園を中心に、東京・京都・大阪の三都の画家による美人画を展示しています。「美人」と一口に言っても、顔立ちやしぐさ、ポーズなどの表現は画家によって様々。例えば、鏑木清方はスラっとした細顔の「美人」を、島成園はふっくらとした丸顔の「美人」を描いています。また京都や大阪では、島成園をはじめ上村松園や木谷千種など多くの女流画家が活躍しており、女性から見た“女性の美しさ”が表現されているのもポイントです。彼女らは「子を抱きかかえる母親」や「裁縫をする女性」などより身近な女性の姿を題材にしています。
それぞれの画家は女性のどのような美しさを表現しようとしたのでしょうか…。想像しながら鑑賞するのも楽しいかもしれませんね。
次に、表具類の取り合わせ。本展では掛軸の作品を多く取り上げており、絵そのものだけでなく、一文字や風帯、中廻しなどの取り合わせも作品の魅力です。例えば、北野恒富の《阿波踊之図》。三味線を弾く女性の姿が目を引きますが、絵の下部に目を向けると、ススキと桔梗の秋草模様があしらわれています。ぜひ注目してみてください。
また本展では、美人画以外に風景画や花鳥図も展示しています。こちらも併せてお楽しみくださいませ。
艶美の競演展は今週末12月13日(日)まで開催中です。
(*コレクション展は展示替えでおやすみ中です。)
皆さまのご来館お待ちしております!