新潟市美術館ブログ

インポッシブル・アーキテクチャー展好評開催中!

すっかり温かい季節になりました。
新緑の中、企画展インポッシブル・アーキテクチャー展が好評開催中です。
さっそく、イベントを開催しましたので、その様子をお知らせいたします!

 

開幕の翌日、4月14日には松隈洋さん(京都工芸繊維大学教授)をお招きし、シリーズ・レクチャー「もうひとつのモダニズム」第一回を開催しました。演題は「前川國男の戦前期のコンペ応募案をめぐって」。

近代建築史の研究者として知られる松隈さんは、前川國男のもとで働いたご経験がおありです。そして、当館の建築も前川國男によるもの。前川建築の中で聞く前川國男の物語、ほとんど「神話」と言っていいほど公式化している初期前川のストーリーを、豊富な資料やエピソードを通じてより豊かに修正し、日本近代建築史に新しい見通しを与えてくれるようなお話しでした。

若い学生さんの姿もあり、多くの皆様にご参加いただきました。

その翌週、4月21日(日)には、当館の展覧会担当学芸員により、みどころ解説「なぜ建物は建たなかったのか」を開催しました。
展示の各章から、何点か作品を選び取って、展示の内容を少しだけ掘り下げてご案内しました。当時の社会の様子や、実現した作品などもご紹介。聞けば、さらに展示が楽しめること間違いなしです。
5月26日(日)、7月7日(日)と、あと二回開催予定ですので、お聞き逃しなく!

次のイベントは4月28日(日)、シリーズ・レクチャー第二回「父・村田豊の建築」。
村田豊のご長女、村田あがさん(跡見学園女子大学教授)をお招きして開催します。
10連休のゴールデンウィーク、新潟市美術館にぜひお越しください!

追伸、松隈洋さんの『建築の前夜 前川國男論』(みすず書房)が、このたび「2019年日本建築学会賞(論文)」を受賞されました。おめでとうございます。この熱くて濃くて面白い、そしてリーダブルな大作は、ミュージアムショップ「ルルル」でも取扱中、ぜひお手にとってご覧ください。