新潟市美術館ブログ

「野口久光 シネマ・グラフィックス」展、お見逃しなく!

近年まれに見る大雪に見舞われた冬が終わり、
気温が上がり、晴れの日も増え、だんだんと春に近づいてきました。
快晴の中、野口久光展開催中です!

1月から、雪の中開催していた野口久光展も、
まもなく3月25日(日)をもって終了となります。

20日(火)から最終日25日(日)までは、
企画展示室3にて、大林宣彦監督作品「思い出は映画とともに」の上映会を行います!
『第三の男』やチャップリンの『モダン・タイムス』など、往年の名作を大林監督自らが紹介しながら進行するこの映画。
高齢者の文化療法(回想法)を目的として制作され、新潟ではほとんど上映機会もなく、DVDも発行されていない貴重な作品です。

別展示室では、野口久光が編集した映画の名場面集、予告編集もご覧いただけます。
こちらも野口久光展の展示室でしか見れない貴重なもの。
現在の映画館で見られる予告編とはまた違った、作品の魅力がつまった
味わい深い予告編です。

往年の名作ポスターの数々に囲まれながら、
ぜひ映像作品もお楽しみください!

また、野口久光展の期間中はたくさんのイベントを行いました。

2月4日のショートレクチャーでは、野口ポスターのうち「手描きの文字」に注目。
海外の映画ポスターと野口のポスターを比較、
また戦前・戦中のグラフィックデザインの話を交えながら展示作品の楽しみをお話ししました。


その翌週10日には、星豊子さんより、ジャズの巨匠エリントンと新潟についてお話いただきました。
直接エリントンと会った時の経験を交えて、エリントンと新潟について語っていただき、
エリントンの優しい人柄が浮かぶようでした。
そのあとには、野口展を監修いただいたNPO法人 古き良き文化を継承する会代表の根本隆一郎さんから、
野口久光とジャズについてのお話。ジャズ評論家としても知られていた野口久光とジャズのかかわりについて、様々な話をしていただきました。

 

11日(日)には、大林宣彦監督作品「思い出は映画とともに」の上映を行い、
根本さんより解説いただきました。

20日からの上映会では、この作品と野口の映画ポスターを同時に味わうことができ、
懐かしい気持ちになれること間違いなしです!

そして3月11日には、2回目のショートレクチャー「エリントンと新潟」を開催。
野口久光とエリントン、エリントンと新潟、そして野口久光とジャズについてお話ししました。

今回の展示、映画のポスター?映画もよく知らないし、イラストみたいな感じ?と思われる方もいるかもしれません!
しかし、あの淀川長治とも親交があり、映画評論までこなしていた野口は、映画や映画スターに詳しく、なにより映画愛にあふれる人でした。彼の描く映画ポスターは、作品への愛情と尊敬の気持ちに満ちた、作品の雰囲気たっぷりのものです。タイトルや出演者名の「手描き文字」や、海外ポスターとの比較など、見どころ満載です。

 

皆様のご来館をお待ちしております。