新潟市美術館ブログ

マン・レイと女性たち展、ただいま開催中。

7月2日(土)より開催の企画展「マン・レイと女性たち」の会期も残り2週間ほどとなりました。
本展は、20世紀を代表する芸術家、マン・レイの生涯を、写真をはじめとする約260点の作品からたどる展覧会です。
そこで、展示のみどころを4つに分けてご紹介します!

 

 

 

 

 

 

 

 

1.マン・レイならではの写真表現
マン・レイは写真の分野において、「ソラリゼーション」(=現像中に光を入れて「見たとおりではない」画像をつくる)や「レイヨグラフ」(=カメラを用いずに印画紙に物を置いて感光させる)という技法を発見しました。本展では、マン・レイがこれらを用いて撮影した写真を何点か展示しています。メインビジュアルとしてチラシやポスターに掲載している《眠る女》もソラリゼーションの技法が使われています。白く浮かび上がる髪の毛やくっきりとした輪郭線からは、私達の普段慣れ親しんでいる写真とは一味違った雰囲気が感じられますね。ぜひ実物をじっくり見てみてください。

 

2.20世紀に活躍した女性アーティストたちによるアクセサリー やドレス
マン・レイは1922年にモード界の大立者ポール・ポワレに依頼されたことを機に、モード誌の撮影等を通じファッションの分野とも関わりを持っていました。また当時ファッション界に旋風を起こしたココ・シャネルとも交流がありました。こうした活動に関連して、シャネルのドレスや香水瓶、彼女と同時代に活躍した女性アーティストらが制作したアクセサリーも紹介しています。ファッション好きの方、必見です!

 

 

 

 

 

 

 

 

3.マン・レイと芸術家たちとのかかわり
ダダ・シュルレアリストでもあったマン・レイは、その人生の中で様々な芸術家―とくにシュルレアリストたちと交流がありました。マン・レイの生涯における出会いや制作を紹介する本展では、マン・レイが撮影した芸術家の肖像写真や、スナップ写真も展示しています。シュルレアリストの中でも特に親交の深かったマックス・エルンストとの合同結婚式の写真からは、芸術家たちの意外な一面が見られるかもしれません。ちなみに、エルンストの作品を同時開催中のコレクション展Ⅱ「シュルレアリスムのひろがり/涼を愛でる」にて展示中です。こちらも併せてお楽しみください。

4.恋人や妻との出会いにより生まれた作品たち
写真をはじめ、絵画やオブジェ、彫刻など様々な分野で作品を制作したマン・レイ。その背景には、恋人や妻をはじめとする女性たちの存在がありました。パリのモンパルナスで出会ったキキの背中をヴァイオリンに見立てた写真作品《アングルのヴァイオリン》や、自ら助手になりたいと名乗り出たリー・ミラーの唇をモチーフとした《天文台の時刻に-恋人たち》など、彼女たちがモデルとなった作品も多く存在します。マン・レイという一人の芸術家が、数々の出会いからどのように影響を受け、作品を生み出したのか、その軌跡をたどってみませんか。

 

 

 

 

 

 

 

 

本展のみどころは、展示室を出てからもございます!

常設展示室と企画展示室を結ぶロビーには、マン・レイが撮影したファッション写真のバナーを設置しています。フォトスポットとなっていますので、マン・レイになった気分で撮るもよし、モデルのポーズを真似て撮影するもよし、です。展覧会鑑賞の記念にどうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして館内併設のこかげカフェでは、「マン・レイと女性たち」展のコラボメニューが食べられます!マン・レイのミューズたちで、本展でも章立てて紹介している「キキ・ド・モンパルナス」「リー・ミラー」「アディ・フィドラン」「ジュリエット・ブラウナー」の4人をイメージした豆乳ソフトクリームです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

米粉クッキーとカラフルなシロップで彩られたソフトクリームは、見た目もかわいらしく、写真映え間違いなし。クッキーの形は、それぞれの女性にちなんだモチーフです。キキのヴァイオリンやリーの唇は、彼女たちがモデルとなった作品を彷彿とさせますね。ぜひ展覧会の余韻に浸りながら味わってみてください。

マン・レイと女性たち展は9月25日(日)までの開催です。

写真や美術に関心がある方だけでなく、ファッションやデザイン、お洒落なものがお好きな方もお楽しみいただけると思います。ぜひお気軽にお越しください!

皆さまのご来館お待ちしております。
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