竹尾小学校3年生のみなさんと!
9月5日は、書人の菅井甚右エ門・哲先生による出前美術館を行うため、
新潟市立竹尾小学校3年生のみなさんのところへ行ってきました。
出前美術館とは、美術館に来館する機会の少ない児童・生徒たちに、美術の魅力を感じてもらうために、学校に作家とその作品を「出前」する事業で、今年で4年目の取り組みです。今年度は、日本画家の櫛谷一代先生、ファイバーワーク造形作家の小飯塚眞理子先生、書人の菅井甚右エ門・哲先生、画家の信田俊郎先生の4人の先生方にお願いしてます。どの先生も毎回、本物の作品も持参され、ユニークなワークショップをしてくださいます。
美術館の職員は、そのお手伝いをしているのですが、どの学校へ行っても、子どもたちは目を輝かせているのが伝わり、楽しいひとときを満喫しています。
菅井先生の出前美術館は、本物の作品と書のパフォーマンス、子どもたちによる作品づくりというプログラムです。
特に、子どもたちの歓声が上がるのが、長さ3メートル程の大きな紙に、子どもたちの頭の大きさほどの大きな筆で文字をかくパフォーマンスの時です。
最初は、白い和紙に、黒の墨で、「龍」の文字。
次に、黒い紙に、ピンクや黄色、青、緑といった色とりどりの絵の具で、「巳」の文字。
出来上がった作品を前に、
「龍が走ったみたいだね」「本物のへびみたいにニョロニョロしている」と子どもたち。
パフォーマンスを観たあとは、実際に作品づくり。
自分の干支や家族の干支を、色画用紙に、絵の具で描いていきます。
「画用紙もタテやヨコだけでなく、ななめや丸めたり工夫してくださいね」
「筆だけでなく、ブラシや刷毛、手などで描いてみましょう」
「描いたら、自分のサイン(名前)も忘れないようにしましょう」
作品づくりの後は、出来上がった作品をみんなで鑑賞します。
「いろんな色の作品があって、きれい」
「みんな、いろんな文字をかいていて、面白い」
最後の質問時間では、次々に手があがりました。
「書のチャンピオンになったことはありますか」「お気に入りの作品はありますか」
といった菅井先生に関する質問から、
すきま材を使った作品を観ながら、「どんな材料でできているのですか」
5メートルの作品を観ながら「どうやってかいたんですか」
という作品についての質問もあり、少ない鑑賞時間でしたが、
作品にも興味を持ってもらえたようで嬉しかったです。
「失敗してもいいから一生懸命やる。あきらめないことが大事!」という菅井先生の熱い思い、パワフルなパフォーマンスとともに、子どもたちの心にきっと届いたと思います。
本物の作品を観てもらう体験もしてもらった出前美術館をきっかけに、
より多くの本物の作品が展示されている美術館へあそびに来てもらえると、もっと嬉しいです。