〈正・誤・表〉 美術館とそのコレクションをめぐるプログラム

企画展
会期

2018年09月06日(木)から
2018年09月24日(月)まで

休館日

9月10日(月)、9月18日(火)

時間

午前9時30分~午後6時
(観覧券の販売は、午後5時30分まで)

会場

新潟市美術館 企画展示室

観覧料

・一般200円 (20名以上の団体160円)
・大学生・高校生150円 (20名以上の団体110円)
・中学生・小学生100円 (20名以上の団体70円)

*チケットは、コレクション展II「LANDSCAPE 水土の作家×NCAMコレクション」と共通です
*土・日・祝日は中学生・小学生無料
*障がい者手帳・療育手帳をお持ちの方、および一部の介助者は無料(受付で手帳をご提示ください)

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展覧会概要

「美術」を展示することを展示する。
「美術館」を展示する。
たぶん、それは不可能。

正誤表は、とても不安定で、動的なものです。いずれかを「正しい」とか「間違っている」と定めているようで、不意に更新され、複数の版が互いに矛盾します。原本から取り紛れてしまえば、それが何に対応していたか、分からなくなることもあります。美術と美術館のありようは、この正誤表と通じ合うのではないでしょうか。これまで展示の機会がなかった所蔵品の展示や、他者の「大切なもの」について考えるワークショップなどのプログラムを通じ、もろもろの価値・判断・状況の「不安定さ」を観察します。

●新潟市美術館コレクション「価値と評判」

当館の所蔵品の中には、展示や他館への貸出の機会がほとんどなかったものもあります。理由はさまざまですが、学芸員も人間ですから「何となく」ということもあったかもしれません。今回は「何となく」抜きで、お見せしていなかったものを並べます。

●作品の「荷」姿

次期会場(埼玉県立近代美術館)への巡回のため、梱包された前回企画展「阿部展也 あくなき越境者」の出品作の荷姿を、そのまま「展示」します。初日9月6日〔木〕だけの限定です。

●前川ごのみ

当館の竣工(1985年)当時から伝わる「備品」を展示します。建築家・前川國男の「好み」を伝える家具や什器の紹介です。

●ワークショップ展示「わたしたちのたからもの」

自分/他人の「大切なもの」について、借りる/貸す、話を聴く/説明する、運ぶ、展示する、返却する、という一連の流れを体験するプログラムの結果を展示します。

●特別展示「新潟古町六番町 喫茶店・白十字の記憶」

2014年秋、70年近い歴史を閉じた老舗喫茶店「白十字」の店内を飾っていた抽象画連作。それは、燕市に生まれ、サンパウロで亡くなった画家・廣田健一(1932~2004)の作品でした。一人の市民が解体現場から偶然譲り受けた、街の「記憶のかけら」を紹介します。

●その他いろいろ、随時更新します。

実験公演「プラスマイナス3センチの笑い」

緻密に分解され、再構築される笑い。微妙にズレていく、語りの世界。気鋭の才能が、「笑い」の外側と内側の間で綱渡り。美術館で笑う、考える。

出演|ナツノカモ(構成作家・演出家・ナレーター)

日時|2018年9月23日(日) 午後2時~(約60分)

会場|当館・企画展示室内

企画・運営|±3事務局

対象|小学生以上(未就学児童不可)

入場料|1,000円(要・事前申込、定員100名、展覧会観覧料とは別料金)

申込方法|往復はがきに、下記①~④をご記入の上、

〒951-8556(住所不要)新潟市美術館まで

①参加希望者の人数(4名まで可)②代表者の氏名・住所・電話番号③「ナツノカモ希望」と記入④返信はがきにも、郵便番号・住所・氏名のご記入をお願いします

申込締切|9月5日〔水〕まで(当日消印有効、応募多数の場合抽選、抽選結果は9月14日〔金〕までに発送します)

シリーズ・レクチャー「美術と世の中、とか外」

会場|当館・企画展示室内(事前申込不要、要・展覧会観覧券)

●第1回「いかがわしい文化と、文化のいかがわしさについて」

講師|越智敏夫さん(新潟国際情報大学教授、現代政治理論)

日時|2018年9月9日〔日〕 午後2時~(約90分)

1961年愛媛生まれ。深い学識と、美術・音楽からプロレスまで、広すぎる趣味の双方を踏まえながら、アツくシャープに、時にディープに世の中を問う政治学者。彼の話なら面白い。FM PORT「オチ付け!ニッポン!!」でもおなじみの越智教授が、ついに新潟市美術館に登場。著書『政治にとって文化とは何か 国家・民族・市民』(ミネルヴァ書房)、共著『現場としての政治学』(日本経済評論社)など。

●第2回「大正ボーイ・藤田嗣治は、昭和の戦争をどう描いたのか」

講師|河田明久さん(千葉工業大学教授、日本近代美術史)

日時|2018年9月16日〔日〕 午後2時~(約90分)

1966年大阪生まれ。今や戦争画研究の第一人者。彼の話なら面白い。大正ボーイ・藤田嗣治は、意外にも岸田劉生より年上でした。できることもできないこともある人間としての画家の生理と、クールな社会史的視点という、情・理の両面から、戦時美術の「分際」をネンゴロに論じます。共著『戦争と美術 一九三七-一九四五』(国書刊行会)、編著『日本美術全集 第18巻 戦争と美術』(小学館)など。

●第3回「美術館は外の声にどう向き合うか」

講師|前山裕司(新潟市美術館館長、近・現代美術)

日時|2018年9月22日〔土〕 午後2時~(約90分)

1953年東京生まれ。埼玉県立近代美術館の開設準備室から、サイタマひとすじ37年。いろんなことがありました。2018年4月に新潟市美術館9代目館長に就任。「人生にこんなことがあるのか」クラスの嬉しかったこと(面白い)、斜め上からのトラブル(恐ろしい)、そして美術館は、世の中からいかなる場所を与えられ、世の中にいかなる場所を提供しているのか。あれやこれやを、ざっくばらんに語ります。

●第4回「細かすぎて(あまり)報道されなかった平成の美術の動き」

講師|藤井素彦(新潟市美術館学芸員、日本近代美術史)

日時|2018年9月24日〔月・祝〕 午後2時~(約90分)

1967年山口生まれ。1990年代から現在までの30年間の美術史は、成立するのか。しないとすれば(多くの人が関心を持たないとすれば)美術史は(少なくとも歴史記述の可能性としては)終わっているのか。まだあまり語られていませんが、この時代の美術が、大きく動いたことは確かです。「良い・悪い」や「好き・嫌い」は抜きで、明らかな事実をもとに、美術と美術史の「変わりやすさ」と「変わりにくさ」を考えてみます。

連絡先 新潟市美術館
TEL:025-223-1622 FAX:025-228-3051